建物の法定点検をもっと身近に
仕事場の事務所ビル、買い物に出かけるショッピングモール、出張や旅行で利用するホテル。私たちは日々たくさんの建物を利用しています。そして、そうした一般の人が利用する建物で、重大な火災や事故が起きています。近年だけでも、長崎のグループホーム火災、大阪個室ビデオ店放火事件、広島県の福山ホテル火災、福岡市整形外科医院火災、川崎市の簡易宿泊所火災、各地で頻発している外壁の落下事故など・・・多くの方が負傷や死亡するといった重大事故となっています。
事故後の検証で必ずと言っていいほど、その建物は違法な増改築がなされていたり、防火設備の不備や消防設備の不備が指摘され、また行政の指導不足もメディアの批判の矛先となります。
事故後、法改正が行われたり、制度の運用をより厳格に徹底したりと対策がなされてきました。建築基準法で定められた「定期報告」制度や、消防法で定められた消防点検など、万が一の際の設備の点検や建物の劣化損傷などをチェックしています。火災時に適切に機能するのか、違法な状態が放置されていないか、自身がよく利用する建物であれば一般の方にとっても非常に気になることです。できれば安全に問題のある建物は利用したくありません。
建築基準法の定期報告を実施している建物は、全国の対象建築物の内72.5%(H27年度)、つまり約3割の建物は定期的なチェックをしていません。消防法の消防点検報告率は全国で約47%程度(2014年)となっています。特に小規模の建物(1,000m2未満)において、消防点検を実施していないケースが目立ちます。
建物を利用する一般の方には、実際にどんな点検をしているのか、点検している設備にどんな意味があるのか、その設備はどうやったら作動するのか、さらには違法状態、違反はどういったところを見ればわかるのかなど、様々建物を利用する際の知識として、そして万が一の事故の際の安全の為に、このサイトを活用頂ければと思っています。
また、建物の維持管理を行なう所有者・管理者の方々にも、どのような内容が問題となるか、どうすれば適切に管理できるか、具体的な内容を踏まえて維持管理にご活用いただけます。
一方こういった法定点検を行なう資格者の方には、定期調査・検査や報告書作成など、実務の中での活用できるメモや一覧、測定結果を求める計算シートなど、役立つコンテンツを配信します。
運営
Site name「定期報告net」
(建築基準法「定期報告」制度のコンテンツを主に配信いたしますが、関連する消防法などの他の法規に定められたもの、建物の防災関係など広く一般的なコンテンツも配信いたします。)
企業名:一級建築士事務所 有限会社アーキコスモ(Archi-cosmos Limited company)メディア事業部
所在地:大阪府大阪市中央区安土町1-6-22 9F
設 立:平成14年9月
問合せ:お問合せフォーム